リバーウォーク:渓流釣りの本『RIVER-WALK Vol.3』が発売されます
リバーウォークより、渓流釣りの本『RIVER-WALK Vol.3』が発売されます。
今回もテーマは「川時間」。
そして「渓流釣りと、大切なその周辺。」となります。
釣りって、魚を釣っている時間はもちろんエキサイティングなのですが、実のところ、「その瞬間のための前後」というのも、とても大切な時間だと思うのです。美味いビールを飲むために労働で汗をかく・・みたいな? そして渓流では、その「“釣る”だけじゃない釣りの時間」がとても素晴らしい時間、だと思うのです。
自然とは面白いもので、一生懸命釣りして動いていると見えなかったものが、動きを留めた瞬間に見えてきたり、同じ動作を延々繰り返しているふとした瞬間に、ぞわっと何かに気づいたり、要はそこに在るものだけが問題なのではなくて、そこに在ることを感じ取れる感度といいますか、それぞれ人によって違うその感覚が、見える風景を変えるのではないかと思うのです。
川に行ったら、ぜひ一点を30秒ほどジッとみつめて、それから目線を上げてみてください。
空間がグニャリと曲がり、いかに自分の見ている世界が不確かであるかがわかるはずです。
周囲を見渡せば、苔むした木々や、かつてのトロッコの線路跡など、時間を感じさせるものばかり。釣れるイワナの模様を想えば意識は氷河期へと飛び、ばったりと出会ったカモシカにジッと見つめられようものなら・・。そこに流れる川時間を歩きたい。自然にもっと近づきたい。